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岩手県への絶食療法の旅③~なぜ絶食がいいのか?

「岩手絶食療法の旅②~初日の朝」はこちらから!

 

木のぬくもり溢れる館内は、ホテルのようなクールさはなく、かと言って合宿所のような暑苦しさもなく、とても温かな雰囲気が漂います。

それぞれのプライベート空間もしっかり保ちながらも、スタッフの方やすれ違う他の滞在者の方たちと、何だか自然と心の距離感が近くなるのです。

この土地が醸し出す優しい空気感、そして何より「健考館」を創られた先生の想いが、館内に溢れているのだと思うのです。

 

 

この施設を運営されているのは、医療法人「中庸会」の理事長で、医師でいらっしゃる、似内(にたない)裕 先生

私たちの恩師が、ご縁を繋いでくださった先生です。

若くしてのご自身のご病気から「絶食療法」を体感され、かつて宣告された寿命を優に超えられた今も、ご覧のようにピンピンとお元気で、優しい笑顔が印象的な先生。

一目お会いした瞬間から、何だかすべてを包み込んでくれるような慈愛に満ち溢れ、この施設と連携する「花巻市石鳥谷医療センター」での診察には、似内先生を求めて数百人が外来に訪れるほどの大人気だそうです。

 

 

お会いしてみて、よく分かります♡

患者様はきっと、似内先生にお会いしただけで元気になるのだと思います。

そのお人柄が醸し出すオーラが何よりの癒しとなるような、そんな先生です。

 

ここで体験できる「オーロラ断食」は、そんな似内先生が監修されています。

そう!医師が監修する断食療法なのです。

長期滞在から短期滞在、本格断食から体験断食まで、その人に合わせた断食プランがあります。

(ちなみに「断食」=「絶食」ですが、断食は宗教的な意味合いが強いことから、今は絶食と呼ばれるようになったそうです)

 

そもそも、現代人の胃は大いに疲れています

ストレス過多や飽食・偏食の時代…

身体を休めたつもりでも、実は内臓は、食べたものの消化吸収で休みなく働いています。

そして多様になった食生活で、腸には排出できなかったものがたまりにたまっています。そう!宿便です。

この宿便が悪さをして、アレルギーや呼吸器、循環器、婦人科などの様々な疾患を引き起こすことがあるそうです。

 

そこで、絶食療法では一旦体内に入れる食べ物をストップして、内臓をお休みさせます。

そして溜まった宿便を出して、身体を大掃除するのです。

これが絶大な効果を身体にもたらすのです。

動物は本能的に、食べ物を断つことで調子を整えます。

食べないことが、早く回復させる何よりの近道と身体が知っているのです。

 

しかし現代の私たちはどうでしょう?

調子が悪い時こそ「食べて栄養つけて!」と、食べ物をプラスすることがよいとされています。

 

余談ですが、院長と結婚した当初…

体調を崩してしまい主人に診てもらったところ、「何も食べずに寝ていたら良くなるよ」と手当のみの診察でした。

えっっっ???

さぞかしお医者さんだから、何かすごい特効薬でも出てくるのかと思いきや、何も食べずに寝ろ?ですって??

 

おうどんは?

おかゆは?

なんなら私、熱があるときはアイスクリームも食べたくなるんですけどー!!!

 

と心の中で思いながらも、まだ従順だったあの頃(笑)素直に何も食べずに寝ました。

すると、翌日何ともすっきりとした軽い身体となり、すっかり回復したことを覚えています。

 

似内先生は、絶食は「ゼロの医学」だとおっしゃいます。

現代医療はプラスすることが多いですが、「押してダメなら引いてみろ」ということで、絶食することで、薬などに頼ることなく、身体にそもそも備わった自然治癒力を大いに発揮させ、回復させるのです。

 

 

初日のお夕食です。

全粥・すまし汁・湯豆腐・ほうれん草のお浸し・のりの佃煮・番茶

 

私たちはこの度、実質2泊3日の滞在でしたので、「減食」と言って絶食に入る前の準備段階のメニューを体験させていただきました。

一切食べないのではなく、食べていいものを少しだけ食べる

 

「いいよいいよ食べて。あんまり深刻に考えないでね。大丈夫大丈夫。」

と、その笑顔を裏切らない似内先生の優しい甘いお言葉に、「これならできる気がする!楽しくできる気がする!」と、正直不安だった気持ちもほぐれていくのです。

 

断食と言えば、一切何も口にせず”つらい”というイメージがありますが、いきなり数日間の滞在で「つらい」体験だけをしても、きっと「二度とやりたくない!」となるはず。

何なら、その後はバカ食いして、気づけばリバウンドなんてことも。

「オーロラ断食」では、緩やかに、でも確実に、その人の「食」への想いを変えていくプログラムなのです。

 

何てったって、かくいう私も「断食なんて、もう二度とやりたくないっ!!!」というほど、つらすぎる体験をした一人だったのです。

 

つづく